童話に秘められた“心の物語”とパワーストーンの意味を紐解くシリーズ

童話は、私たちが忘れてしまいがちな“本当の豊かさ”をそっと思い出させてくれるもの。
オスカー・ワイルドの『幸福の王子』も、そんな物語のひとつです。
町を見下ろす美しい王子像には、サファイアの瞳とルビーの心臓、そして金箔に包まれた体が輝いています。
けれど、それは単なる飾りではありません。
その天然石たちが“誰かを思う心”として削がれていくとき、私たちは本当の幸福の意味に気づかされるのです。
今回は、この物語と、そこに込められた天然石とパワーストーンの意味、そして無償の愛を象徴する天然石・クンツァイトをご紹介します。

『幸福の王子』の物語
町の広場に立つ「幸福の王子」の像。
サファイアの瞳、ルビーの剣の柄、金箔で覆われたその姿は、かつて幸福な暮らしを象徴していました。
けれど、像となった今、王子が目にするのは貧しさと哀しみばかり。
ある日、南へ渡る途中のツバメが王子のもとにやってきます。
王子はツバメに頼みます。「あの母子に、私のルビーを届けておくれ」
やがて両目のサファイアも、一人は飢えた少年に、もう一人はマッチを売る少女に――。
王子は自らの美しさを削りながら、困っている人々に“与える”ことで真の幸福を届けていきました。

物語に込められた“心の天然石”たち
✔ サファイア
誠実・真実・魂の目を開く天然石。
王子の瞳に宿るサファイアは、誰かの苦しみを見つけ、寄り添う“心の目”を象徴しています。
✔ ルビー
情熱・愛・自己犠牲を象徴するパワーストーン。
王子の“心臓”に使われたルビーは、自らを削ってまで人を思いやる深い愛と覚悟を映し出しています。
物語を象徴するもうひとつの天然石 ー クンツァイト
この物語が私たちに伝えるのは、「無償の愛」と「与える心の尊さ」です。
それを象徴する天然石が、クンツァイト。
クンツァイトは、慈愛・博愛・無条件の愛を象徴するパワーストーン。
誰かのために見返りを求めずに尽くす心、優しさと癒しを育んでくれる天然石です。
ツバメの献身、王子の思いやり、そして与えることで生まれた幸せ――
『幸福の王子』という物語の本質を、クンツァイトはそっと映し出してくれるでしょう。
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現代を生きる私たちにとって、「幸福」とは何でしょうか?
それは、所有することでも完璧な見た目でもなく、自分の中にある“与える力”に気づくことなのかもしれません。
サファイア、ルビー、そしてクンツァイトのように、あなたの中にもきっと小さな王子がいて、
誰かを思い、そっと“心の輝き”を差し出しているのかもしれません。
童話と天然石の物語は、今の自分の心を見つめ直す小さな旅。
次回は、また別の物語とパワーストーンをお届けしますので、どうぞお楽しみに。